「20代・30代の腕時計の選び方講座 第4回~形編~」では、「丸」や「三角形」といった時計の形についてお話しをしました。
まだ読んでいない方はぜひ読んでくださいね。
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20代・30代の腕時計の選び方講座 第4回~形編~
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第1回=ブランド、第2回=ムーブメント、第3回=機能、第4回=形と順調に知識を増やすことができていればうれしいです。
当講座にはじめて来たよ、という方にこの講座について簡単にお話しします。
当講座は「腕時計を買おうと思うけど、どうやって時計を選んだらいいのかわからない!」
という方に向けて発信しています。
どんなブランドが、いくらで、そもそもなんで「高級」なのか。
電池式(クオーツ)じゃない時計があるって本当?
時計をプレゼントしたいけど、なにをプレゼントすれば相手が喜んでもらえるかわかんない!
こうした疑問を「20代・30代の腕時計の選び方講座」として、複数回にわけることでを解決できるようにしました。
この講座を読んでいけば、「どうやって腕時計を選べばいいのか」のヒントをつかんでもらえますし、
「自分だけの理由・ストーリーを持って時計を所有したり、大切な人に送ったりすることができる」ようになるはずです。
こんな方におすすめ
- 腕時計初心者の方
- 新社会人やサラリーマンの方
- 30代を迎えたので記念の一本を探そうとしている方
- ボーナスが入ったので高級時計を買おうと考えている方
- 結納・婚約指輪のお返しを探そうとしている方
- 誕生日プレゼントを探そうとしている方
講座の全体像
腕時計の選び方は、たくさんの観点がありますので、大枠を簡単にご紹介します。
前回から、当講座もいよいよ後半戦に入りました。
前回は「形」についてお話ししましたが、
第5回である今回は、「ベルトのタイプ」についてです。
腕時計のベルトってこだわったことがありますか?
実は種類がたくさんあるので、自分だけのこだわり簡単に出すことができます。
今回の講座で、時計のブランドや時計の個性について一通り知っていただくことになります。
そして次回の「最終回」で予算感を知っていただければ、冒頭の数々の疑問に答えが出ると思います。
そして、当講座の目的である、「自分だけの理由・ストーリーを持って時計を所有したり、大切な人に送ったりすることができる」ようになるはずです。
ベルトのタイプについて
当講座で知っていただきたいのは以下の6つです。
・ステンレススチール
・ミネラーゼ
・クロコダイル
・カーフレザー
・NATO
ちなみ、これから先「ベルト」と「バンド」という言葉が出てきますが、イコールですので、同じ意味でとらえてください。
ステンレス
ステンレススチール(略してSS)は、いわゆる「メタルバンド」とよばれるバンド(=ベルト)のなかのひとつです。
「メタル」には他にもチタンなどがありますが、どちらかといえば少数派であるとともに、高級素材になりますので、ここではこれ以上触れません。
ステンレスのメリットは、なによりもデザインとして汎用性が高いことでしょう。
時計そのもののデザインにもよりますが、ほとんどどんな服装にもマッチするはずです。
男性なら男らしさ、女性なら気品の高さを表現できます。
また、水分に強いので、汗や手洗いの水分に気を使う必要がありません。
四季を問わず一年中、どこへでもつけていけるというメリットもあります。
デメリットといえば、重さです。
チタンやセラミックといった素材は軽いんですが、いかんせん値が張ります。
一般的な「メタルバンド」であればステンレスであり、重さとの戦いになります。
あと、アレルギーをお持ちの方は気を付けなければなりませんよね。
その他は大きなデメリットはありません。
重さとアレルギーに気をつければ、あとに待つのはたくさんのメリットということになります。
よく見かける質問として、「メタル」と「革」のドレスコード関係ですが、
実は「革ベルト」のほうがよりフォーマルとされています。
結婚式や会食などのドレスコードであれば、「革ベルト」を用意したほうが「わかっているな」という印象を持たれます。
「メタル」のほうがカジュアルって意外な感じもしますが、どちらかといえばという話です。
日本では、ドレスコードを厳しく求められる場面が海外ほどは見かけられませんので気にしすぎることはありませんが、知っておいて損のない知識です。
ぜひ押さえておきましょう。
ちなみに、3連とか5連といった用語があります。
これは、ベルトの構成による言い方の違いですが、写真を見てもらったほうが早いですね。
ミネラーゼ
ミネラーゼバンドとは、メタルバンドの一種ですが、非常に目が細かいバンドになります。
目が細かい分、より腕に吸い付くような感触です。
しかも、3連や5連のバンドよりも通気性がよく、涼しく感じますので夏におすすめです。
男らしさよりも、上品さが表現されます。
独特のデザインなので、あまり電車や街で見かけることはありません。
しかし、2020年公開の映画「007」にあわせてつくられたオメガのシーマスターは、このミネラーゼバンドがデフォルトになっています。
軽さと丈夫さが「諜報活動」とマッチするということで、主演のダニエルクレイグとオメガが相当に意見交換を行った末にできあがったデザインです。
これまで、いわゆる「ボンドウォッチ」はオメガのコレクションの中でも常に人気で(本数限定というのもありますが)、新品で入手することが非常に困難でした。
しかし、今回のミネラーゼバンドのモデルは限定ではなく「常設モデル」です。
それでも2020年6月現在、オメガブティックのショーケースで見かけることは一切ないくらい人気ではありますが…
なんにせよ、これまであまり見かけることのなかったミネラーゼバンドを市中で見かけることも多くなるかもしれません。
そうでなくても、個性的なバンドであることは変わりないので、デザインにこだわったりたい方には有力です。
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クロコダイル
ここからは革ベルトのご紹介です。
クロコダイルこそ革ベルトの王道です。
革ベルト全体に言えますが、最大のメリットは「軽い」ということです。
革の色が豊富で、自分好みの時計にすることができますので、ファッション性も高いです。
ファッション性といえば、「フォーマルな場面では革ベルトのほうがベター」とお話ししましたように、かっちりとした印象や、上品な印象を狙うことができます。
革ベルトで気を付けなければならない点もあります。
第一に「水分」です。
まず、お手洗いなどで水がかかるのをできるだけ防ぎましょう。
いつのまにか水滴のシミができているかもしれません。
次に汗へのケアです。
よく「革ベルトは臭くなる」と言われますよね。
この講座で知っていただきたいのは、「汗に対するメンテを怠っていること」「ベルトが劣化していること(寿命)」の2点です。
後者は特に言うことはないんですが、どうしても「消耗品」なので、どれだけ日々丁寧に使っていても劣化はしてしまいます。
素直に交換しましょう。どれくらい長持ちするのかは次にお話しします。
前者の「汗に対するメンテを怠る」という点ですが、汗と皮脂がベルトに付着したままですと、雑菌が増えます。
この雑菌がニオイのもとであり、ベルトの寿命を縮めます。
となるとやることはただひとつ、毎日時計を外したらベルトを軽く拭きあげてください。
これだけで、ニオイリスクをかなり抑えられますし、劣化も遅くできます。
どれくらいもつのか、寿命の話です。
結局のところ「毎日つけるのか」「夏は避けるのか」で違うんですが…
ベルト専門の方とお話しすると「毎日つけるのであれば寿命は1年」というお返事が多いです。
さすがに年中つけていると厳しいようですね。
私は夏を避けていますので、2年目でも何ら問題ありません。
たださすがに衛生面といいますか、3年目は考えていません。
夏でもつけたい!という方には、夏でもつけられるように、裏面(肌と触れる面)がラバー素材になっているものもあるのでおすすめします。
横からしっかりと観察するとラバー素材を使っていることがばれてしまいますが、気にするひとがどれくらい…ほとんどいませんよね!
ちなみに、「クロコダイル」と「アリゲーター」の違いなんですが、
同じ「ワニ革」なんで大差は無いです。
値段を決めるのは、いずれにしても「ワニのどこを使うか」です。
経験上、ネームバリューの差なんでしょうか、同じような模様(部位)であれば「クロコダイル」のほうが若干値が張ります。
また、超高級時計に最初からついているバンドはクロコダイルが選ばれる傾向にあります。
カーフレザー
カーフレザーとは生後6か月以内の仔牛の革のことです。
非常になめらかな表面の肌触りなので、上質な印象を持ちます。
「クロコダイルのような模様はいらないけど、革ベルトがいい」というニーズには、真っ先に検討したいベルトです。
ちなみに、ワニ革模様に「型押し」されたカーフベルトも、リーズナブルなので人気です。
NATOベルト
NATOベルトとはナイロン製のベルトで、NATO軍の腕時計のベルトとして使用していたことに由来しています。
ステンレスよりも軽く、革よりも水に強いという大きなメリットを持っています。
水に強い、というか洗濯できますのでいつでも清潔にできます。
もとはと言えば軍用のもの。強度もしっかり備わっています。
しかし、ビジネスの場で着用するのはかなり勇気が入ります。
事務作業メインの職場ならともかく、商談の場にナイロン製のベルトを着用するのは避けたいところです。
映画「007 スペクター」では、このNATOベルト&シーマスターをスーツに合わせています。
これにより、スーツとNATOベルトという組み合わせに注目が集まりましたが…まだ職場や電車の中では見たことがありません。
私個人的にはぜひやりたいんですが…まわりの目線が…
ともかく、カジュアル向けのベルトです。
カラーリングも豊富ですし、メーカーによって染色が微妙に違いますので、無限に選べます。
ドレスウォッチとの相性はイマイチですが、クロノグラフやダイバーズウォッチ、パイロットウォッチなどとの相性は抜群です。
冒頭のロレックスは良い例ですね。
まとめ
今回は「腕時計の選び方講座 第5回~ベルトのタイプ編~」をお話ししてきました。
時計のベルトについては馴染みのない方も多かったのではないでしょうか。
しかしここまでご紹介してきたように、ディープな世界です。
しかも、まだ紹介できていないタイプもあります。
とはいえ、基本的な種類はこの講座でお伝えしているので、頭に入れていただければと思います。
長かった当講座もいよいよ次回が最終回です。
これまでご紹介した観点を組み合わせることで、自分のなかで「ほしい」と思う時計が見えてきたと思います。
最終回では、「予算」についてお話しします。
みなさんにとって「理想の時計」はどれくらいの予算感なのでしょうか。
ぜひチェックしてください。
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