今回は「ZENITH(ゼニス) クロノマスター エルプリメロ オープン」をレビューします。
ゼニスというブランドは、一般的な認知はロレックス等に比べると高くはありません。
しかし、機械式時計としての精度の高さに対する情熱は他のブランドを圧倒しており、
ロレックスですらゼニスからパーツの提供を受けています(後述)。
それほどの実力の秘密はどこにあるのか。
そして、実物はどのようなものなのか。
エルプリメロとは
エルプリメロとは、ゼニスオリジナルのムーブメントのことです。
ロレックスの「デイトナ」のように、時計のモデルの名前ではありません。
時計の中に入っている心臓部分、ムーブメントの名前です。
「クロノマスター」がモデルの名称ですが、あえて、ムーブメントの名前も宣言しています。
自社製のムーブメントの製作は、高い技術が必要ですのでどこにでもできることではありません。
パーツの調達からムーブメントの製作までを自社で行うことを「マニファクチュール」と呼び、限られたブランドだけが該当しますが、ゼニスはこれに該当します。
ゼニスはこのムーブメントを生み出したことで、「ゼニスといえばエルプリメロ」とか、「エルプリメロなら精度が担保されている」といった世界的な名声を手にすることができました。
エルプリメロの魅力
エルプリメロの最大の特徴は、「非常に精度が高いこと」です。
そして、高精度をたたき出すための「技術のレベルがずば抜けていること」です。
あまりの技術力の高さに、ロレックスのデイトナをはじめ、ウブロやパネライ、タグ・ホイヤーなど世界的ブランドがムーブメントの提供を受けているほど。
エルプリメロを搭載したロレックスのデイトナは、非常にレアであり、高値で取引されています。
ポイント
高精度の秘訣は、テンプという部分の「振動数」にあります。
テンプというのは、人間でいうところの心臓にあたるほど重要な部分であり、その「振動数」というのは「脈拍」に例えることができます。
一定の速度で脈を打つことで、歯車を回すのです。
一般的に、テンプ(心臓)の振動数(脈拍)が高いほど、精度が高くなります。
現在の機械式時計のスタンダードは、28,800振動です。
しかし、エルプリメロは驚異の36,000振動というハイビートとなっています。
振動数が高ければ高いほどパーツが摩擦で消耗してしまうので、振動数には限界があります。
ゼニスは、独自の潤滑油を発明することで、36,000振動というハイビート下でもパーツの摩耗を抑えているのです。
要するに、わざわざ独自の潤滑油を発明するほどまでに精度にこだわりを持っているということ。
ここに、ゼニスの技術力の高さと、他のブランドではマネができない理由があります。
今やゼニスは「ムーブメントへのこだわりを持つ」という方に人気のブランド。
ロレックスのように誰もが知るブランドではありませんが、ゼニスは「知る人ぞ知る、デキる大人が選ぶブランド」です。
レビュー
ここからは写真を交えてお話しします。
まずはトップから見てみましょう。
一発で「ただものではない」と思わせるイケメンフェイス。
しっかりとした鏡面仕上げがされていますので、キラキラと光を反射します。
高級感が前面に出ています。
風防はもちろんドーム型ですので、ここでも高級感が演出されています。
オープン窓からはテンプの動きがはっきりと観察できますので、見ていて飽きません。
このテンプこそが、エルプリメロたらしめる最大のポイントです。
世界に誇る技術が、目の前にあります。
ストップウォッチ機能ですが、右上のボタンでスタート/ストップ、右下のボタンでリセットです。
リセットすると一瞬で針が戻る様は、初見の方は絶対に驚くはず。
ゼニスのシンボルマークは★なんですが、たとえば秒針の先端や歯車などにみることができます。
探す楽しみもあるという粋な時計です。
リューズにはゼニスのシンボルマークである★印が刻印されています。
裏蓋はスケルトンになっており、ムーブメントを楽しむことができます。これこそが機械式時計の醍醐味です。
しかも、ただの機械式時計のムーブメントではありません。
世界中から賞賛を浴びた名機「エルプリメロ」です。
じっくり楽しみましょう。
重さは146gとなっています。
機械式時計、それもクロノグラフなので、パーツが多い分、重量は感じます。
まとめ
今回は「ZENITH(ゼニス) クロノマスター エルプリメロ オープン」をレビューしました。
並々ならぬ精度へのこだわり、圧倒的な技術力の高さ
これが世界に誇る、ゼニスの「エルプリメロ」というムーブメントです。
中でも「オープン」は、エルプリメロの中枢であるテンプを見て楽しむことができます。
こうした内部へのこだわりがあるからこそ、ゼニスは「知る人ぞ知る、デキる大人が選ぶブランド」です。
「ぱっと見てわかる時計」もいいですが、もう一歩、こだわりを持った時計選びをしてみてはいかがでしょうか。
【朗報】ちょっと待って!買う前に、借りて試着するという選択肢
世界に誇る、ゼニスの「エルプリメロ」というムーブメント。
この魅力は伝わりましたでしょうか。
伝えることができていたらうれしいです。
しかし、決して安い代物ではありません。
いざ買おうとしても迷ってしまうのではないでしょうか。なにせ高い買い物です。
しかも、時計屋さんで試着すると、舞い上がってしまい冷静な判断ができなくなってしまいます。
かつて、私自身がそうでした。
しかし朗報があります。
今や時計は「借りる」ことができます。
借りて試着すれば冷静になれますよね。
まずは一度借りてみて、ライフスタイルにフィットするということがわかれば、買ってみてもいいのではないでしょうか。
冷静な判断ができる最良の方法です。
そこで私が時計のレンタルサービスとしておすすめするのが「KARITOKE(カリトケ)」です。
実際の体験を記事にまとめましたので、こちらの記事を一度ご覧ください。
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